注目の論文
氷損失の検出限界
Nature Geoscience
2013年7月15日
Detection limits for ice loss
グリーンランドと南極氷床からの質量損失に対する人工衛星観測の観測期間の長さは、現在のところ、短期の自然変動から長期的傾向を分離するには短すぎるいう報告が、今週オンライン版に掲載される。この発見は、氷床の融解と対応する海水面上昇を同定し、より正確に予測するための連続的な人工衛星による監視の必要性を強調している。
Bert Woutersらは、9年間のGRACE人工衛星データを50年間の氷床の質量変化を再現した結果と比較した。彼らは、質量損失が加速される傾向を正確に検出する能力は記録の長さに依存することを見つけた。彼らは、南極氷床の質量損失が加速していることを検出するためにほとんど十分なデータがあるが、同じことをグリーンランドに対して適用するためにはさらに10年間の人工衛星観測が必要であると示唆している。この発見は、最近の融解の加速は将来にわたり維持されるという考えに疑問を投げかけており、現在の測定結果を外挿して将来の海水面上昇を予測することに注意を促している。
doi: 10.1038/ngeo1874
注目の論文
-
4月23日
気候変動:温暖化が進む世界で急激な「気温の変化」が増えているNature Communications
-
4月22日
気候:都市のヒートアイランド現象による気温関連死の評価Nature Climate Change
-
4月11日
環境:世界のプラスチックのうち、再生材料から製造されたものは10%未満Communications Earth & Environment
-
4月10日
考古学:狩猟採集民がマルタに向けて出帆Nature
-
4月10日
惑星科学:月の裏側の水の存在量の評価Nature
-
4月9日
遺伝学:古代のDNAから湖魚の早期導入が明らかにNature Communications