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【気候科学】有機物は無機物の粗い表面を好む

Nature Communications

2014年1月8日

Climate science: Organic matter likes it rough

Nature Communications

土壌の炭素貯留能力が著しく過大評価されていたとする見解が明らかになった。この新知見は、地球上の土壌に貯留される有機物(つまり炭素)の量が、これまで考えられていたほど多くない可能性を示している。この結果を報告する論文が、今週掲載される。

地球上の土壌は、炭素シンク、つまり、炭素が長期間にわたって大気から安全に隔離される場所だと考えられており、その一因として、土壌中の有機物が無機物の表面に「付着」して、無機物の分解を遅らせ、その結果として炭素の放出量を減ることが挙げられる。確かに、土壌の炭素貯留能力の予測は、土壌中の粘土含有量に基づいていることが多い。今回、Cordula Vogelたちは、土壌中の粘土含有量が現実的な予測因子なのかどうかを明らかにするため、温帯地域の典型的な無機物組成を有する培養耕地土壌のモニタリングを42日間行い、最先端機器を用いて、有機物と粘土の微細な結合を直接画像化した。その結果、有機物は、粗い表面の無機物のみと結合し、それが目に見える無機物面積のわずか19%でしか起こらないことが明らかになった。

今回の研究結果は、土壌の炭素貯留能力を予測する際に粘土含有量を用いるべきではないことと全球的な予測の見直しが必要な可能性を示している。

doi: 10.1038/ncomms3947

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