Nature ハイライト

原子核物理学:テトラ中性子を捕まえる

Nature 606, 7915

今回M Duerたちは、アルファ粒子(4Heの原子核で、2個の中性子と2個の陽子からなる)を、高エネルギー8He同位体(2個の陽子と6個の中性子からなる)からノックアウトして、残り4個の中性子が束縛状態を形成するかどうか調べている。これは「テトラ中性子」と呼ばれる仮説上の状態で、確認されれば、中性子からなる電荷のない原子核系の、中性子星以外での初の証拠になると考えられる。今回の実験では、テトラ中性子状態が一瞬生じたとして矛盾しない共鳴が観測されたが、その存在を確実に特定できるまでには、さらに多くの実験が必要である。

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