Nature ハイライト
構造生物学:IL-17リガンド–受容体複合体の構造とその構築原理
Nature 609, 7927
インターロイキン(IL)17ファミリーのサイトカインとその受容体(IL-17R)は、17型ヘルパーT(Th17)細胞が仲介する自己免疫性炎症性疾患の主要なドライバーである。K Garciaたちは今回、IL-25–IL-17RB–IL-17RAとIL-17A–IL-17RC–IL-17RAの両方の複合体のクライオ電子顕微鏡構造について報告している。彼らは、受容体の膜から離れた位置で「先端と先端が向き合っている」という保存された構造を実証しており、この構造化原理がアロステリック機構を介したIL-17受容体ファミリーのシグナル伝達に必要であることを示している。
2022年9月15日号の Nature ハイライト
光物理学:フェムト秒レーザーによる強誘電体ナノドメインの書き込みと消去
物理化学:一重項励起状態と三重項励起状態のエネルギーが逆転した蛍光分子
原子物理学:水クラスターのアト秒分光測定
化学:閉じ込められた水の相図
地球科学:ファグラダルスフィヤル火山の噴火における前兆とマグマ供給
生態学:捕食魚は高気圧性の渦に集まる
古生物学:サッコリタスは新口動物ではなかった
医学:時代を大きくさかのぼる人類最古の手術の証拠
がんゲノミクス:アフリカ系の前立腺がんに特有なゲノム変化
代謝:脂肪組織の体性感覚神経支配
植物科学:全体的リン酸化とオーキシンキャナリゼーションにおけるABP1の働き
微生物学:トリプシン分解共生細菌の大腸における働き
免疫学:細菌の感知に必要なキナーゼNAGKの特定
植物科学:PINタンパク質がオーキシンを運ぶ仕組み
植物科学:オーキシンおよび阻害剤と結合したPIN類のクライオ電子顕微鏡観察
構造生物学:IL-17リガンド–受容体複合体の構造とその構築原理