Nature ハイライト

微生物学:海洋細菌が地球の栄養素循環に果たす役割の大きな手掛かりが明らかに

Nature 634, 8034

細菌のSAR11は、海洋表面に最も大量に存在する微生物で、栄養分の乏しい環境中で基質を取り込むのを、極めて特異性が高く効率の良い輸送タンパク質の働きに頼っている。ゲノム全体にわたる特性解析の結果が今回報告され、これらの輸送タンパク質がこれまでに例のないほど高い結合親和性を持つことが示された。SAR11については、これまで知られていなかった炭素源や基質取り込みの生物地理学的パターンも明らかになり、この菌が海洋の生物地球化学的循環に果たす役割の理解が深まった。

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