Nature ハイライト
Cover Story:小規模漁業の重要性:小規模漁業は、持続可能な食料・栄養・生計に大きく貢献している
Nature 637, 8047
表紙は、タンザニアのキゴマにあるタンガニーカ湖の岸辺で、スプラット(ニシン科の魚)を天日干ししている女性である。スプラットは他の小魚と同様に、数百万人もの人々の生計と健康的な食生活を支えており、その多くは世界で最も脆弱な人々である。今週号では、X BasurtoとN Gutierrezたちが小規模漁業にスポットライトを当て、小規模漁業が貧困や飢餓、栄養失調を軽減する上で重要な役割を果たしていることを報告している。彼らは、小規模漁業が世界の漁獲量の少なくとも40%を供給しており、その漁獲高は年間約772億米ドルに上ると推定している。世界人口の12人に1人の生計が、少なくとも部分的に小規模漁業に依存している。研究チームは、小規模漁業が果たしている貢献の規模や範囲はこれまで大きく見過ごされてきたと指摘し、持続可能な開発のための政策を立案・実行するには、小規模漁業のより深い理解が必要だと述べている。
2025年1月23日号の Nature ハイライト
宇宙物理学:コーラス波における場と粒子の間のエネルギー輸送
量子物理学:NaCs分子間の高忠実度iSWAPゲート
量子物理学:光ピンセットアレイによる分子対間の長寿命エンタングルメント
超伝導:WSe2のツイスト2層膜における超伝導
超伝導:ツイスト2層WSe2における超伝導
電池:ガラス相固体電解質を用いた高速充電全固体Li/S電池
超分子化学:ハロゲン化物イオンを選択的に通すベンゼンの窓
気候科学:雲が減少させる陸上の下向き長波放射
遺伝学:ヒトタンパク質バリアントの大規模アッセイ
神経科学:実は一様ではない交感神経系
免疫学:JN.1株がもたらすブースター更新の必要性
免疫学:T細胞を状況依存的に調節する因子
がん免疫療法:固形腫瘍の治療にはIL-15がカギとなる
がん:大腸がんの転移過程で起こる可塑的な細胞状態の変化
がん:染色体外DNAによるがん遺伝子増幅のレシピ
分子生物学:ヒストンヒスタミン化の概日周期が生み出す神経の周期性
細胞生物学:細胞内の新たに作られたタンパク質を折りたたむ機械
構造生物学:ニトロゲナーゼが苦手な酸素から逃れる仕組み