Nature ハイライト 環境:フロリダの赤潮 2008年3月6日 Nature 452, 7183 海や湖沼などの表層で藻類が急激に大増殖する赤潮は、時に被害を及ぼすことがある。特にフロリダの赤潮は、海洋性の渦鞭毛藻類であるKarenia brevisが作り出すブレベトキシンという神経毒を伴っている。この神経毒によって、魚類や鳥類、海生哺乳類が死ぬことがあり、人が遊泳中に赤潮に入ってしまうと、皮膚のかぶれなどの反応を起こしたりする。徹底した監視活動が行われているものの、赤潮の発生と増殖については解明すべきことがまだ多い。Mark Schropeが報告しているように、フロリダに新設された赤潮予測センターは、赤潮研究の認知度向上や予測精度の改善を計画している。 2008年3月6日号の Nature ハイライト 環境:フロリダの赤潮 遺伝:周期的に起こるDNAメチル化 構造生物学:RNAの構造を塩基配列から予測する 海洋:酵素の亜鉛をカドミウムで代用 宇宙:プラズマ圏のコーラスライン 物理:クールな低温量子科学 材料:ヒドロゲルで作る人工組織 遺伝:共生菌のゲノム 神経:精神障害に関係する複合体 目次へ戻る