Nature ハイライト 遺伝:黒色腫におけるPREX2変異 2012年5月24日 Nature 485, 7399 黒色腫は、非常に転移性の高いがんで、高い致死率と治療耐性の急速な発現を特徴とする。25例の転移性黒色腫とそれにマッチした生殖細胞系列のDNAの全ゲノム塩基配列解読から、転移性黒色腫間で変異率が大きくばらつくことが明らかになった。最も高い変異荷重は、慢性的な日光暴露に関連していた。PTENと相互作用するタンパク質で、これまでに乳がんへの関与が示されているPREX2には、症例のおよそ14%で変異が生じていた。黒色腫におけるPREX2の役割は詳しく解明されていないが、変異型PREX2を異所的に発現させると、in vivoでヒト不死化メラニン形成細胞の腫瘍形成が促進される。 2012年5月24日号の Nature ハイライト 進化:すべての生物にある時計マーカー 脳:単一細胞レベルで脳活動を見る 宇宙:太陽類似星でのスーパーフレアの発生率 化学:色素増感太陽電池の着実な進歩 地球:始生代の地球化学的不連続 遺伝:黒色腫におけるPREX2変異 神経:血液脳関門を回復させる 進化:結合タンパク質から進化した酵素 目次へ戻る