Research Press Release

脆弱X症候群の表現型を修復

Nature Medicine

2013年4月1日

脆弱X症候群のマウスモデルで脳の内在性カンナビノイド系を調節すると、症状が改善するとの報告が寄せられている。この知見から、この病気の患者に見られる異常行動の有望な治療法が示唆される。

脆弱X症候群は、自閉症に似た症状などを示す神経発達疾患の一種で、シナプスタンパク質FMRPの発現低下によって起こる。患者には認知機能障害が見られ、けいれんを起こしやすく、痛み感受性が低く、それ以外にも異常行動がともなう。Andres Ozaitaたちは、ヒトの一部の症状と同様の症状を呈するFmr1欠失マウスモデルを利用して、カンナビノイド受容体遮断薬であるリモナバンを投与すると、認知障害、痛み感受性、けいれんの起こしやすさが正常に戻せることを発見した。

doi:10.1038/nm.3127

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

「注目のハイライト」記事一覧へ戻る

プライバシーマーク制度