Research Press Release
【医学研究】生まれた順番はBMIとインスリン感受性に影響するのか?
Scientific Reports
2014年2月7日
第1子は、第2子よりボディマス指数(BMI)が高く、インスリン感受性が低くなる可能性の高いことが、過体重の中年男性50人を対象とした研究によって示唆された。今回の研究では、健康に対する出生順位の長期的影響の解明が進んだが、この関係を十分に評価するには、兄弟を含む大規模な研究が必要となる。研究の詳細を報告する論文が、今週掲載される。
乳児期から成人期初期までについては、出生順位が代謝と体組成に影響を及ぼしている可能性を示唆する証拠が得られているが、中年期における影響可能性については解明が進んでいない。今回、Wayne Cutfieldたちは、2つの独立した臨床試験に採用された50人の過体重の男性健常者(40~50歳)を対象とした研究を行った。その結果、第1子である被験者の体重が第2子である被験者より6.9キログラム重く、BMIも高いという傾向が明らかになった。また、体脂肪量で補正したインスリン感受性は、第1子が第2子より33%低かった。
今回の研究では、代謝の健康状態に対する出生順位の影響について広範な評価が行われた。ただし、Cutfieldたちは、研究参加者の範囲がやや狭く(大都市中心部に居住する過体重の男性だけ)、兄弟を調べていないため、インスリン感受性やその他の代謝結果に対する出生順位の影響の大きさが過小評価されている可能性を指摘している。
doi:10.1038/srep03906
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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