Nature ハイライト

免疫学:腸において胆汁酸が仲介する制御性T細胞の分化

Nature 581, 7809

胆汁酸は、哺乳類の消化管に豊富に存在するステロイドであり、細菌の酵素によって広範な修飾を受ける。C Campbellたちは今回、二次胆汁酸である3β-ヒドロキシデオキシコール酸(isoDCA)が末梢で誘導される制御性T細胞の調節因子であるという証拠を示している。彼らは、この作用が、isoDCAが樹状細胞の核内受容体であるファルネソイドX受容体に及ぼす影響によって引き起こされると考えている。局所で生じた制御性T細胞の免疫抑制活性は、腸の健康に非常に重要である。この研究は、宿主と微生物の間のクロストークについての手掛かりをもたらし、また治療法の開発につながる可能性がある。

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