Nature ハイライト
原子核物理学:CP対称性の破れの高精度検証
Nature 606, 7912
BESIIIコラボレーションは今回、荷電共役とパリティ(CP)を調べる手段として、ストレンジクォークを2個含む系であるΞ−とその反粒子を含むバリオンの崩壊パターンを測定している。重要な進歩は、スピンがエンタングルした状態でバリオン–反バリオン対を生成したことであり、これによって、実験による、CP対称性を破る可能性がある弱い力と強い力の効果の分離が可能になった。この技術により、ハドロン崩壊におけるCP対称性の破れの検証精度が大きく向上した。
2022年6月2日号の Nature ハイライト
化学生物学:人工酵素の現状と未来
天文学:星形成を起こす減衰ライマンα吸収線系の観測
原子核物理学:CP対称性の破れの高精度検証
原子物理学:ドップラー冷却を上回る冷却法
量子情報:最大規模で実証されたフォトニックな量子優位性
エレクトロニクス:エピタキシャル3層六方晶窒化ホウ素
古生物学:パレオスポンディルスの正体が明らかに
遺伝学:疾患座位の細胞状態依存性
神経科学:神経の再生が痛みを誘発する理由
神経科学:この話とその話を分ける分子
神経科学:脳の性差を生み出す仕組み
微生物学:細菌のフェロソームの形成に関わる遺伝子群
免疫学:二能性を持つ2つの胸腺上皮前駆細胞集団
腫瘍免疫学:がんドライバー変異の適応度を推定する数学モデル
生物物理学:ミトコンドリア脱共役剤によるプロトン漏出機構
細胞生物学:MCM複合体は、DNAループが伸びて突出するのを妨げる
分子生物学:迅速な複製を行えるレプリソームの再構築