Nature ハイライト

極低温原子:調整可能なフラストレート系における磁気相関

Nature 620, 7976

光格子中の極低温原子によって、制御可能な条件下での多体量子力学の実験的観測が可能になる。今回M Xuたちは、実際の物質では通常研究が困難な物理を実験で探求した結果を報告している。正方形配置から三角形配置へと連続的に変形できる光格子にフェルミオンのリチウム原子を約500個捕捉して、調整可能な量のフラストレーションを生み出し、第二のトラップレーザーによって、このフラストレーション系への制御可能なドーピングを可能にした。単一サイト分解能でスピン–スピン相関を調べた結果、ドーピングとフラストレーションの相互作用から生じる豊かな磁気相が観測された。

2023年8月31日号の Nature ハイライト

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