Nature ハイライト

免疫:免疫系の新しいシグナル伝達経路

Nature 442, 7103

Card9タンパク質は、その性質がほとんど明らかになっていないが、自然免疫に関与するCarmaタンパク質と構造的に近く、血液リンパ球や脾臓などのさまざまな組織で見いだされる。今回、自然免疫系の抗真菌活性にかかわる、これまで知られていなかった経路をCard9が制御していることがわかった。Card9はDectin-1と相互作用しており、Dectin-1は哺乳類の自然免疫系が真菌を見つけるのに使う主なパターン認識受容体である。この結果は、自然免疫系および適応免疫系の進化的に異なったITAM受容体の両方が、上流ではそれぞれ異なったアダプター分子を使うことにより、保存されたBcl10/Malt1シグナル伝達モジュールを選択的に働かせていることを示している。

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