Nature ハイライト
Cover Story:サイズで変わる影響度:大型の哺乳類は森林認証を通した責任ある伐採の恩恵を受ける
Nature 628, 8008
商業的な森林伐採は、世界の熱帯林の4分の1以上に影響を及ぼしている。森林管理協議会(FSC)は、森林管理認証を通して持続可能な慣行を促進し、生物多様性を保全することを目標にしている。今回J Zwertsたちは、アフリカの西部赤道域における哺乳類集団に対するFSC認証の影響を調べている。彼らは、14の伐採権地の474のカメラ設置点から、130万枚近い写真を取得した。その結果、検出された哺乳類は、FSC認証のない地域よりもFSC認証された森林の方が多かった。この影響は、マルミミゾウ(表紙)、ニシローランドゴリラ、チンパンジーなどの大型で絶滅が危惧されている哺乳類種の多くで特に著しかった。今回の結果は、熱帯林の伐採地では、より大型で危機にひんした哺乳類が、FSC認証の恩恵を受けていると思われることを示唆している。
2024年4月18日号の Nature ハイライト
天文学:褐色矮星のオーロラを起源とするメタン発光
量子ホール物理:モアレMoTe2に見つかった分数量子スピンホール絶縁体の証拠
物性物理学:フォノンの超高速光誘起共鳴駆動による磁性状態の永続的反転
工学:プログラム可能なメタ流体
気候経済学:気候変動の社会経済学的影響
地球科学:沈み込み境界の複数の断層で起こる地震
古生物学:歯の特徴が紐解く哺乳型類の系統発生
古生物学:顎関節から哺乳類中耳への移行を捉えた化石
社会科学:オンラインでのコミュニケーションに見られる人間行動の基本的パターン
神経科学:脳と行動の状態の切り替え
神経科学:ループ制御で行う運動
神経免疫学:侵害受容感覚ニューロンは免疫細胞を介して組織の治癒を促進する
神経免疫学:硬膜の血管周囲に見つかったリンパ系構造
免疫学:エプスタイン・バーウイルス感染におけるIL-27の相反する役割
細胞生物学:リソソーム分裂の制御因子
生物工学:プライム編集を改善する低分子RNA結合タンパク質La
生物工学:新しい手法であるMUSICを使ってヒト脳のクロマチン構造を調べる
構造生物学:細菌のガスダーミン小孔の構造
構造生物学:苦味の感知には苦味物質の他にコレステロールも必要