Nature ハイライト
量子情報:ウエハーレベルのスピンキュービットデバイスの検査
Nature 629, 8010
シリコン系の量子コンピューターは、相補型金属–酸化物–半導体(CMOS)製造に依拠して大規模化できる可能性があるため魅力的である。しかし、古典的な電子デバイスの製造のための従来の「検査と最適化(test-and-optimize)」手法がそのまま量子デバイスに移行できないため、これは容易ではない。今回、極低温環境のままウエハーレベルでスピンキュービットを検査し、製造した量子デバイスアレイのばらつきと乱れを大幅に低減できる手法が報告されている。一連の結果から、スピンキュービットの自動化された高歩留まり製造に向けてCMOSの可能性を具体的に利用する方法が得られた。
2024年5月2日号の Nature ハイライト
天文学:急速に星形成を停止したz = 7.3にある銀河
原子物理学:229mTh3+アイソマーの精密レーザー分光
熱物理学:ナノ構造体における黒体限界を超える放射熱伝達
量子情報:ウエハーレベルのスピンキュービットデバイスの検査
電池:ゲル電解質による電池の性能と安全性の向上
化学:長時間にわたるアンモニア電解合成の実現
化学:酵素と光触媒による非天然型アミノ酸合成
生態学:温暖化による等温線の鉛直移動を追い掛ける
発生神経科学:交感神経系の起源に新見解
進化学:飛膜を生み出した遺伝子発現の調節機構
進化遺伝学:ヒトのセントロメアの完全な解読とその進化の特徴
神経科学:アストロサイトネットワークによる神経活動の符号化
細胞生物学:骨格筋の加齢変化の細胞アトラス
微生物学:ストレプトミセス属細菌で見つかった新たなクラスの毒素
炎症:グルココルチコイドによる抗炎症作用の新たな機構
細胞生物学:性差の調節の手掛かりとなる細胞アトラス
免疫療法:FOXO1過剰発現によるCAR T細胞療法の改善
分子生物学:インテグレーター複合体によるPol IIの遊離と転写終結の仕組み
生化学:小胞によるモノアミン取り込みと輸送の仕組み