Nature ハイライト

進化:ゴリラとたもとを分かったとき

Nature 448, 7156

ゴリラ、チンパンジー、ヒトの各系統が分岐した年代は、化石の証拠から決めることはほとんどできず、分子系統学の研究領域とされてきた。諏訪元たちは今回、エチオピアで発見された歯の化石が、1,000万年前のものでありながら現生ゴリラに極めてよく似ていることについて報告している。これらの歯は新種の化石類人猿のものとされたが、それがゴリラの系統に含まれる動物であるなら、チンパンジーとヒトの共通祖先とゴリラとの分岐はそれ以前に起こっていたはずであり、最新の遺伝子塩基配列の比較から得られた分岐年代に制限がつけられることになる。

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