Nature ハイライト

海洋:ゼネラリストが行う沿岸域の炭素代謝

Nature 451, 7179

メタゲノミクス、つまり環境ゲノミクスは現実世界における微生物についての我々の理解を根本的に変えつつあり、これは実験室で行われる「クローン」培養での微生物のふるまいとは全く違っている。今回、米国ジョージア州のサペロ島沖で採取された20リットルの海水からのミクロコスム作製を含む、「実験的メタゲノミクス」という全く新しい例が報告された。この系を操作することにより、この沿岸微生物群集では、溶存有機炭素プールの特定の成分を代謝することに特殊化した細菌種ではなくて、広範囲にわたる有機化合物を利用できる代謝ゼネラリストが優占していることが示された。この知見は、炭素サイクル関連過程について分類群と機能との関係を突き止め、海洋の生物地球化学的性質に関する予測モデルの構築に、重要なかかわりがある。

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