Nature ハイライト 細胞:3Dで見るゲノム 2010年5月20日 Nature 465, 7296 出芽酵母の染色体内や染色体間での相互作用を示す地図が、ハイスループットな染色体コンホメーション捕捉法を用いてキロ塩基の分解能で作製された。その結果、核内にある染色体の三次元構造が明らかになった。ゲノム全体の形はスイレンの花に似ており、核の極の1つにセントロメアが集まり、この土台から染色体の腕32本が突き出している。この三次元地図は、染色体が動的存在であることは度外視して、ある一瞬をとらえたスナップ写真に相当するが、真核生物のゲノムの構造を高分解能で初めてとらえたものであり、酵母という単純な生物のゲノムでさえ、非常に複雑な構造であることがはっきり示された。 2010年5月20日号の Nature ハイライト 植物:マイクロRNAと細胞運命 細胞:3Dで見るゲノム 宇宙:従来と違う型の超新星 工学:GaAs半導体膜の新しい製造法 気候:海洋は温暖化している 医学:細菌をもって細菌を制す 医学:HIV感染に抵抗する 医学:地球温暖化とマラリア 目次へ戻る