Nature ハイライト 医学:細菌をもって細菌を制す 2010年5月20日 Nature 465, 7296 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は健康な人の鼻腔にしばしば存在し、病原性感染がこの無害な初期定着菌群に由来することも多い。また、常在細菌である表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)も鼻腔内に定着する。今回、一部の表皮ブドウ球菌が分泌するセリンプロテアーゼEspが、黄色ブドウ球菌のバイオフィルム形成を阻害し、またその鼻腔内定着を減少させることが示された。このことは、多剤耐性菌株による感染も含めた、黄色ブドウ球菌感染の予防や治療に対する新しい方策を示唆している。 2010年5月20日号の Nature ハイライト 植物:マイクロRNAと細胞運命 細胞:3Dで見るゲノム 宇宙:従来と違う型の超新星 工学:GaAs半導体膜の新しい製造法 気候:海洋は温暖化している 医学:細菌をもって細菌を制す 医学:HIV感染に抵抗する 医学:地球温暖化とマラリア 目次へ戻る