Nature ハイライト

細胞:コンデンシンの誘導役

Nature 474, 7352

有糸分裂の際には、染色体がコンパクトに凝縮してかっちりまとまるが、これはコンデンシンの働きによるものである。コンデンシンは染色体腕部にある場合と動原体にある場合とで役割が違うと考えられているが、これを染色体腕部や動原体へと局在させる仕組みは解明されていない。多田健志(東京大学)たちは今回、動原体タンパク質モノポリンが、動原体へとコンデンシンを誘導する因子であることを明らかにしている。また、オーロラBキナーゼによるコンデンシンのリン酸化によって、特定のヒストンへのコンデンシンの結合が促進されることもわかった。オーロラBの局在場所は細胞周期の間に変化するので、コンデンシンが細胞周期に応じて動原体へと誘導されることが説明できるかもしれない。

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