Nature ハイライト

医学:抗糖尿病効果を持つLRH-1アゴニスト

Nature 474, 7352

肝臓に脂肪が過剰に蓄積する脂肪肝は、肥満関連糖尿病の重要なリスク要因の1つである。今回、天然物であるジラウロイルホスファチジルコリン(DLPC)が抗脂肪症物質であって、前糖尿病患者に治療効果をもたらす可能性があることがわかった。DLPCはオーファン核内受容体LRH-1を活性化し、LRH-1が欠損すると胆汁酸レベルが低下する。胆汁酸レベルが上昇すると、脂肪症が軽減することが知られている。DLPCはLRH-1アゴニストとして作用し、インスリン抵抗性のマウスモデルで脂肪肝を軽減し、グルコース恒常性を改善する。

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