Nature ハイライト

脳:脳内での神経情報処理

Nature 481, 7382

小脳皮質の唯一の神経出力であるプルキンエ細胞はGABA作動性なので、その標的に当たる小脳核を抑制すると考えられてきた。しかし、プルキンエ細胞と小脳核細胞の間には発火率の逆相関が必ず見られるわけではない。今回の論文でA PersonとI Ramanは、速度論と内因性発火率、および投射収斂性とから、少数のプルキンエ細胞の同期した活性化が、発火タイミングについての情報を伝達している可能性があると考えている。この研究は、小脳皮質で以前から知られている同期活動の役割を示唆するとともに、同期的な抑制が位相同期活動を生み出すのに使われていると思われる、もっと一般的な仕組みを示している。

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