Nature ハイライト Cover Story:旅の道連れ:ヒトマイクロバイオームプロジェクトの最初の成果は、ヒトに住み着いている微生物叢は健康な場合でも個々人で異なることを明確に示している 2012年6月14日 Nature 486, 7402 今週号の表紙イラストは、科学をテーマとしているアーティストのJ Ricouによるオリジナル作品『我々の自画像:ヒトマイクロバイオーム』(go.nature.com/XrDb9o)にヒントを得たものである。ヒトマイクロバイオームプロジェクト(HMP)は、病気の際の、また健康な際のヒトの体に住み着き、体と相互作用する微生物群集の特徴を明らかにすることを目的としている。今週号の2つのArticleでは、HMPコンソーシアムが、体の主要な5つの領域にわたる微生物叢の微生物構成および機能的構成の個体群スケールの詳細を初めて示している。今回の結果は、同時にほかのジャーナルに掲載された一連の論文とともに、ヒトのマイクロバイオームに関係のある生物や遺伝子について、これまで公表された中で最も広範囲にわたるカタログを構成している。関連のNews & Viewsでは、手始めに得られたこれらの結果が論じられており、主要な疑問のいくつかが提示されている。それらにはこのプロジェクトが今後の数年で取り組むことになるだろう。(Articles pp.207, 215; N&V p.194) 2012年6月14日号の Nature ハイライト 微生物学:ヒト腸内マイクロバイオームの多様性 植物:ようやく見つかったサリチル酸受容体 宇宙:まだ謎が残るスターバースト天体HDF 850.1 環境:樹木の年輪がとらえた8世紀の宇宙事象 計測:原子分解能の電子線トモグラフィー 脳:大脳基底核による遠隔学習 医学:自閉症にかかわるシナプス異常 細胞:サルモネラ属病原体へのRNAにコードされたメッセージ 目次へ戻る