Nature ハイライト 植物:ようやく見つかったサリチル酸受容体 2012年6月14日 Nature 486, 7402 サリチル酸は、主要な植物ホルモンの中で、受容体が確定されていない唯一のホルモンであった。サリチル酸は、植物で病原体の攻撃に反応して作られ、二次感染に対する全身的な獲得抵抗性を誘導する。この過程には転写補助因子NPR1が必要であり、このことから、NPR1がサリチル酸受容体である可能性が考えられたが、NPR1は単独ではサリチル酸に結合しない。今回X Dongたちは、NPR1のパラログであるNPR3とNPR4が、異なった結合親和性を持つサリチル酸受容体であることを突き止め、NPR3とNPR4がサリチル酸の濃度の違いに応じてNPR1を調節するというモデルを提案している。 2012年6月14日号の Nature ハイライト 微生物学:ヒト腸内マイクロバイオームの多様性 植物:ようやく見つかったサリチル酸受容体 宇宙:まだ謎が残るスターバースト天体HDF 850.1 環境:樹木の年輪がとらえた8世紀の宇宙事象 計測:原子分解能の電子線トモグラフィー 脳:大脳基底核による遠隔学習 医学:自閉症にかかわるシナプス異常 細胞:サルモネラ属病原体へのRNAにコードされたメッセージ 目次へ戻る