より安価で小さい電子デバイスに用いる有機分子の研究が進められているが、今回、単一分子を通過する電流を正確に測定する優れた方法が見つかった。 I Bar-Josephたちは、個々の分子を直径わずか30nmの2つの金のナノ粒子の間につるす方法を説明している。金のナノ粒子を電極に付着させ、これを使って電流を流しモニターする。似たような電流測定法は、以前もっと大きな分子(カーボンナノチューブなど)で行われたが、今回の新しい手法によって、他の多くの分子にも広く適用できる固体接点が得られる。 イオウを含む化学物質について行われた最初の実験では、イオウの他に酸素やメチレン基(1つの炭素原子が2つの水素原子をもつ)が含まれると、これらを含まない材料よりも導電率が低くなる傾向が示された。