Nature ハイライト 気候:氷河期の始まりは乾燥していた 2005年8月11日 Nature 436, 7052 最終氷期の始まった時期は468年間続いた乾燥期と一致していたようだ。F Sirockoたちは、ドイツのアイフェル山地にある湖の底の堆積物を調査して、砂塵嵐や山火事といった広範囲に及ぶ乾燥状態の証拠を見つけ、これらが気温の上昇に伴って起こった樹木の消滅につながったことを明らかにした。 著者らは、この時期の降水量の減少と気温の低下が、暖かい表層水を北ヨーロッパ地方へともたらす北大西洋海流が急激に南方へ移動したことと関係していると考えている。また、当時の地球に到達する太陽光の量は現在とほとんど同じだったことから、この発見は氷河期が始まる機構の解明に関連があるかもしれないと述べている。 2005年8月11日号の Nature ハイライト 宇宙:主小惑星帯に見つかった小惑星の三重星 医学:二日酔い遺伝子がアルコール耐性の形成を助ける 気候:氷河期の始まりは乾燥していた 宇宙:宇宙の渦巻き 発生:タンパク質装置のモデル化 : 目次へ戻る