Nature ハイライト 宇宙:ケレスを輪切りにしてみると 2005年9月8日 Nature 437, 7056 小惑星1番ケレスは、火星と木星の間にある小惑星帯で最大の天体だが、その構造は何層かに分かれていて、岩石質のコアを覆う氷のマントルもあるらしい。 ケレスの構造はずっと変化がなかったと従来考えられていた。ケレスの反射光スペクトルからは、この星が地殻、マントル、コアに分化するまで十分に加熱されたことは一度もなかったことが示唆されているからである。 今回P Thomasたちは、ハッブル宇宙望遠鏡を使って改めてケレスの観測を行った。この星はほぼ球形であることから、形状は重力によって決まっていると考えられ、自転のようすからは物質が均一に分布していないことが明らかになった。2015年にケレスを周回することになるNASAのDawn計画では、氷でできた衛星のいくつかで見られるのと似た地質構造の特徴も発見できるかもしれないと、Thomasたちは語っている。 2005年9月8日号の Nature ハイライト 地球:土壌中の炭素が大規模に失われている証拠 宇宙:ケレスを輪切りにしてみると 古気候:トロピカル・コネクション 動物行動:ホルモン増産は勝ち目のあるときだけ 細胞:皮を厚くする細胞分裂の仕組み : 目次へ戻る