Nature

Cover Story: ポップコーン惑星:潮汐加熱で大気が膨張した系外惑星

Nature 630, 8018 (2024年6月27日)

表紙は、おとめ座の方向、地球から約200光年(61パーセク)離れた位置にある、海王星ほどのサイズの系外惑星WASP-107bの想像図である。この惑星は、質量は海王星とほぼ同じにもかかわらず、密度は木星や土星よりもはるかに低いという特徴があり、これが研究者たちの間で疑問となっていた。今週号ではL Welbanksたちが、このような小さな惑星の核が、なぜこれほど大きなガスの外殻を持ち得るのかについての説明を提案している。著者たちは、この謎を解明するために、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)に搭載されたNIRCamとMIRIの赤外線分光データ、およびハッブル宇宙望遠鏡に搭載されたWFC3の赤外線分光データを使用した。その結果、WASP-107bは内部温度が高いことが示され、これは、WASP-107bが親星を周回する際に描く偏心軌道が潮汐加熱を引き起こして大気を膨張させていることを示唆している。

今週の目次とハイライト

The Nature Top Ten

バックナンバー

Nature注目のハイライト

その他のハイライト

Nature 創刊150周年記念特集

Nature ダイジェスト

Nature は次に何をすべきか

2020年4月号

Nature が150周年を迎えたのを機に、その価値観と、Nature を改善する方法について考えることにした私たちは、読者の意見をどうしても聞きたくて、アンケート調査を実施しました。

イベントレポート

日本の科学の未来
― 持続可能な開発目標の達成に向けたビジョン ―

1869年創刊のNature は今年150周年を迎える。これを記念するシンポジウムが東京大学安田講堂で開催され、日本の科学のトップランナーである大隅良典氏、柳沢正史氏や、Nature 編集長のMagdalena Skipperらが集った。日本の科学の未来を各氏はどう見ているか。自らの研究や体験をもとに語り、意見が交換された。

Nature 創刊150周年記念特集

著者インタビュー

柳沢 正史氏

「私」とNature  混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

「私」とNature  “ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

その他のNature 著者インタビュー

Nature Café

ネイチャー・リサーチが主催するサイエンスカフェです。グローバルな視点から様々な分野のサイエンスについて、カジュアルな雰囲気の中、一緒に語り合います。

その他のイベント

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