Abstract
金属ガラスの熱機械的処理: ガラス状態領域を拡張する
Nature Reviews Materials
2016年6月7日
Thermomechanical processing of metallic glasses: extending the range of the glassy state
多結晶金属については熱機械的処理の科学、技術、応用が確立されているが、ガラスについては確立されていない。金属ガラスは塑性変形するため、熱機械的処理がガラスの構造と特性に及ぼす影響を調べるユニークな機会をもたらす。冷却速度に応じて、液体からさまざまなガラス状態が形成され、冷却速度を遅くすることによって、エンタルピーと体積が低下した状態が得られる。そうした状態は、構造「緩和」を誘起するアニーリングによっても得られる可能性がある。照射や機械的変形などのプロセスによって、緩和の程度の減少、すなわち「若返り」が実現できる。本Reviewでは、熱機械的処理(すなわち、冷間・熱間加工、繰り返し荷重を含む弾性・塑性変形)によって誘起される緩和と若返りの程度について検討する。また、調査すべき問題、今後の進展の見通しについても論じる。
Corresponding Author
doi: 10.1038/natrevmats.2016.39
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