Nature ハイライト
電気工学:より持続可能な電子デバイスの冷却
Nature 585, 7824
エレクトロニクスにおける主な課題の1つは、発生する熱の制御である。デバイスサイズの縮小が絶えず進められ、電力密度が増大しているため、デバイスの冷却の環境への影響がますます大きくなっている。液体冷却システムをエレクトロニクスチップの内部に直接埋め込むことは、持続可能かつ費用対効果の高いやり方で熱をより効率よく処理する有望な方法だが、マイクロ流体工学に基づくヒートシンクの製造工程とエレクトロニクスの製造工程は、別個に検討されることが多い。今回E Matioliたちは、同一の半導体基板内でマイクロ流体工学とエレクトロニクスを協調設計して製造することによって、冷却効率を大きく向上できることを示している。この手法では、大きな外部ヒートシンクの必要性が取り除かれるため、より小型の電子デバイス(電力変換器など)を単一チップに集積できるようになる可能性もある。
2020年9月10日号の Nature ハイライト
電気工学:より持続可能な電子デバイスの冷却
物性物理学:圧力下の水素を計算する
地球化学:マントル深部への炭素の沈み込み
神経科学:C9orf72複合体はGAPとして働く
細胞生物学:生体分子の凝縮物と植物の温度感受性
ウイルス学:自然なHIV制御の構造的相関要因
コロナウイルス:アカゲザルにおけるSARS-CoV-2の病原性
コロナウイルス:アカゲザルのCOVID-19に対するレムデシビル治療
加齢:代謝は上手に年を取らない
生化学:デザイナー分子糊への道