Nature ハイライト
Cover Story:ワクチン設計:SARS-CoV-2と闘う臨床試験中のワクチン候補
Nature 586, 7830
表紙は、バウハウスの画家パウル・クレーの有名な手稿『造形理論ノート』の図を模倣して描いた、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)のワクチン開発ノートである。有効なワクチンを作って新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)を緩和しようとする研究の流れは、このウイルスの遺伝子配列解読から臨床試験へと、これまでにない速さで移行している。今週号では、COVID-19と闘うワクチン候補の設計戦略と臨床試験の結果を調べた論文を多数集めている。加えて、開発中のワクチンを総括したReviewでは、現在のところ数年ではなく数か月の時間スケールで安全かつ有効なワクチンが実現される可能性を示唆する証拠も示されている。
2020年10月22日号の Nature ハイライト
量子物理学:チップ上の捕捉イオンを用いた量子コンピューティングへの道
材料科学:つぶれない甲虫
地球科学:アセノスフェアにおける部分溶融の可視化
免疫学:COVID-19に対するタンパク質ベースのワクチン候補
免疫学:アデノウイルスベクターワクチンChAdOx1 nCoV-19の前臨床評価
免疫学:非ヒト霊長類におけるAd26ベースのSARS-CoV-2ワクチンの予防効果
免疫学:COVID-19 RNAワクチン候補の安全性と免疫原性
免疫学:COVID-19ワクチンBNT162b1の第I/II相試験における交代応答とT細胞応答
腫瘍生物学:メラノサイトの体細胞変異
幹細胞:新世代のヒト膵島様オルガノイド
分子生物学:ホリデイ構造を交叉型組換えへと偏らせる