Nature ハイライト
分子生物学:ホリデイ構造を交叉型組換えへと偏らせる
Nature 586, 7830
減数分裂の際に染色体を適切に分離するには、相同染色体間での交叉形成が必要である。この過程は減数分裂特異的なDNA二本鎖切断から始まり、その後、二重ホリデイジャンクションが形成される。これらがどのように解離すれば、交叉型組換えが生じやすくなるのか、その仕組みはまだよく分かっていない。P CejkaたちとN Hunterたちからの2つの報告は、共にこの疑問に関するもので、彼らはこのような解離が起こる経路を再構成して調べ、ヒトMutLγエンドヌクレアーゼが結果を交叉型に偏らせる仕組みや、この反応に関わる他の因子についての手掛かりを得ている。得られたデータからは、ミスマッチ修復の開始と組換えによって生じる交叉の解離とがよく似ていることが示唆された。
2020年10月22日号の Nature ハイライト
量子物理学:チップ上の捕捉イオンを用いた量子コンピューティングへの道
材料科学:つぶれない甲虫
地球科学:アセノスフェアにおける部分溶融の可視化
免疫学:COVID-19に対するタンパク質ベースのワクチン候補
免疫学:アデノウイルスベクターワクチンChAdOx1 nCoV-19の前臨床評価
免疫学:非ヒト霊長類におけるAd26ベースのSARS-CoV-2ワクチンの予防効果
免疫学:COVID-19 RNAワクチン候補の安全性と免疫原性
免疫学:COVID-19ワクチンBNT162b1の第I/II相試験における交代応答とT細胞応答
腫瘍生物学:メラノサイトの体細胞変異
幹細胞:新世代のヒト膵島様オルガノイド
分子生物学:ホリデイ構造を交叉型組換えへと偏らせる