Nature ハイライト
量子物理学:チップ上の捕捉イオンを用いた量子コンピューティングへの道
Nature 586, 7830
個々の原子は完璧に同一のキュービットとなり、クーロン相互作用によってキュービットとキュービットを結合させる方法が得られることから、捕捉イオンは量子情報処理向けの有望なプラットフォームである。しかし、イオン制御に自由空間光学系を使う現状の捕捉イオンアーキテクチャーにおけるスケーリングが、多キュービットのレジスターを開発する際の障害の1つになっている。今週号では2報の論文が、極低温表面電極トラップや集積光学系を用いて捕捉イオンの操作と制御を大きく進展させたことを報告している。これにより、ビームを真空系内へ整列させる必要がなくなった。K Mehtaたちは、忠実度が99.3%以上の多イオン量子論理ゲートを実現し、R Niffeneggerたちは、キュービットの作製と検出に必要な紫色光から赤外光の全波長を生成する全集積レーザー光を用いた単一イオン制御を実証している。
2020年10月22日号の Nature ハイライト
量子物理学:チップ上の捕捉イオンを用いた量子コンピューティングへの道
材料科学:つぶれない甲虫
地球科学:アセノスフェアにおける部分溶融の可視化
免疫学:COVID-19に対するタンパク質ベースのワクチン候補
免疫学:アデノウイルスベクターワクチンChAdOx1 nCoV-19の前臨床評価
免疫学:非ヒト霊長類におけるAd26ベースのSARS-CoV-2ワクチンの予防効果
免疫学:COVID-19 RNAワクチン候補の安全性と免疫原性
免疫学:COVID-19ワクチンBNT162b1の第I/II相試験における交代応答とT細胞応答
腫瘍生物学:メラノサイトの体細胞変異
幹細胞:新世代のヒト膵島様オルガノイド
分子生物学:ホリデイ構造を交叉型組換えへと偏らせる