Nature ハイライト
免疫学:ヒトの適応免疫レパートリーの多様性
Nature 566, 7744
D Burtonたちは今回、10人の健康な成人被験者に対して、ヒトのベースラインの抗体レパートリーの高深度塩基配列解読を行い、その解析結果を報告している。この解析から、各個人の抗体レパートリーは、固有であり、生まれつきの遺伝型と病原体曝露歴の組み合わせによって生じるらしいことが分かった。今回推定されたレパートリー全体の潜在的多様性は、これまで考えられていたよりも大きく、1016~1018種類の範囲で固有の抗体が存在することが示された。クロノタイプや塩基配列の大部分は、個人間で広く共通していた。この研究は、ヒト免疫系についての基礎的な知見をもたらしたことに加え、ヒトの健康に関する多数の領域に重要な影響を及ぼし、多くの生物医学領域を超えて科学者や臨床医の興味を引く画期的なデータセットを示している。
2019年2月21日号の Nature ハイライト
神経科学:刺激で恐怖記憶を消す
免疫学:繊維化を指揮する
惑星科学:海王星の新たな内衛星ヒッポカンプ
核物理学:EMC効果、再び
量子物理学:導波路と結合した単一の原子集団励起
ナノスケールデバイス:Wi-Fiで電子デバイスに給電
代謝:健全な睡眠習慣がアテローム性動脈硬化症を防ぐ可能性
免疫学:ヒトの適応免疫レパートリーの多様性
免疫学:ヒトの免疫レパートリーの解析
がん:脂肪酸代謝の新しい経路
生物物理学:移動方向を逆転させて、動き方を解明