Research Press Release

【心理学】魅力的な顔の写真の次に見る写真の顔も魅力的に思えてくる

Scientific Reports

2016年3月17日

インターネットの出会い系サイトを利用する人々が数多くの写真を次々と閲覧している際に魅力を感じる顔の写真を見つけた場合、その次の写真の顔も魅力的な顔と評価する確率が高く、魅力のない顔の写真の次に見る写真の顔に魅力を感じない確率が高いことを示唆する初期段階の研究について報告する論文が、今週掲載される。

最近の研究では、参加者に一連の顔の写真を間断なく見せて、魅力的な顔か魅力的でない顔かを素早く判定させたところ、最後に見た顔の画像は、それ以前に見た顔よりも魅力的と評価される確率が高いことが明らかになっている。これに対して、一部の出会い系サイトによって採用されているように魅力というものを魅力があるかないかの選択に単純化した場合に、最後に見た顔への偏りが当てはまるかどうかははっきりしない。

今回、Jessica Taubertたちは、一定数の出会い系サイトで用いられている手順を模倣した2つの選択肢のいずれかを選ぶという課題において、なじみのない相手のプロフィール写真の魅力がどのように判定されるのかを調べた。2種類の実験が実施され、32人の女性参加者が、出会い系サイトから得た60枚の男性のプロフィール写真について魅力の有無を判定した。それぞれの試験では、画面上にプロフィール写真が300ミリ秒間提示され、その後は注視用の白い十字型マークが表示されて参加者が写真の魅力の有無を評価するまで消えないようにした。この実験では、1枚のプロフィール写真が魅力的だと判定された場合に、その次に提示する写真が魅力的だと評価される確率が高くなることが分かった。

doi:10.1038/srep22740

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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