Research Press Release
微生物が作るバイオ燃料
Nature Chemical Biology
2011年2月28日
微生物を利用してブタノールという「グリーン」バイオ燃料の生産量を増大させる方法が、Nature Chemical Biologyに発表される。
微生物によるバイオ燃料の生産は、原油への依存度を低下させるためにどうしても必要なものである。ブタノールは、自然界で一部の細菌が生産しているが、その量は多くない。これまでに、遺伝子操作による代謝経路の人工的構築により、この代替ガスを得るための新しい経路が作られている。しかし、やはりその生産量は少ない。
M Changたちは、そのプロセスに含まれる個々の酵素の役割を考察し、望ましくない逆反応を進ませることなく、望ましい反応が最も進むと考えられるタンパク質を利用した。最終的なプロセスでは、1リットル当たり4.65グラムのブタノールが生成した。これは、元の基質「グルコース」が30%という高い転換率で目標産物に変わったということである。
doi:10.1038/nchembio.537
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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