Research Press Release
ALSの治療法になる可能性
Nature Medicine
2011年11月21日
dexpramipexoleという薬が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の治療に利用できる可能性があるという、予備的研究の報告が寄せられている。 ALSは神経変性疾患で、主に全身の運動ニューロンが冒されて、筋肉が次第に弱り、最後には死に至る。原因は完全には解明されていないが、ミトコンドリアの機能異常がALSの進行にかかわることが明らかになっている。現在行われている治療法は、それほど高い効果はなく、患者の寿命を延ばす役には立つが、筋力の低下や機能喪失には効き目がない。 V Gribkoffたちは、小規模なプラセボ対照比較試験を行い、まだ機能がわかっていないdexpramipexoleという薬にはALS患者に対する何らかの臨床効果がありそうだという予備的な結果を得た。確かめるためには、対象患者数を増やしてさらに研究を進める必要がある。
doi:10.1038/nm.2579
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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