Research Press Release

ヒマラヤ氷河の変化する融解

Nature Geoscience

2011年1月24日

ヒマラヤ山脈氷河の気候変動に対する応答は、気候、地表の急勾配、および岩屑の被覆の程度によって変わりうるとの報告が寄せられている。例えば、ヒマラヤ山脈北西部のカラコルム地域において研究した氷河の半分は安定し伸張したが、約2/3はどこかで後退していた。

D Scherlerらは、2000年から2008年の間にヒマラヤ全域の氷河で観測された、氷河前線における表面速度の変化についてリモートセンシングのデータを提示している。彼らは、氷河の地球温暖化に対する応答はきわめて変化の程度が大きいことを見つけた。Scherlerらは、氷河を安定化させるうえで、特に岩屑の被覆(ヒマラヤ山脈中央部でよく見られるが、チベット高原ではあまり見られない)の役割を強調している。

doi:10.1038/ngeo1068

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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