Research Press Release
発生中のマウス胚を観察する
Nature Communications
2012年2月15日
発生中のマウス胚を可視化するin vitro法が改良され、この方法によって、マウス受精卵が子宮に着床した後のマウス胚の発生機構に関する手がかりが得られた。その詳細を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。 母体の子宮に着床した後の胚の発生段階を研究することは、こうした胚自体を調べることができないために難しい研究となっていた。今回、M Zernicka-Goetzたちは、in vitroで子宮内の状態を模倣する方法としてすでに確立された方法を基にして、母体外でマウス受精卵の発生をリアルタイムで調べるための方法を開発した。そして、短い間隔で高解像度画像を集めることによって、着床前とそれぞれの着床期における単一細胞の挙動を把握できることを明らかにした。このin vitroのマウス胚培養システムは、実験室内で「生きた」胚のさまざまな細胞の挙動の経時変化を調べるうえで役立つかもしれない。
doi:10.1038/ncomms1671
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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