Research Press Release
初期地球の火山性硫黄
Nature Geoscience
2012年8月6日
35億~32億年前に起きた強力な火山活動の爆発によって大気中に大量の二酸化硫黄が放出されたと、今週号のNature Geoscience オンライン版に発表された論文が報告している。これらの二酸化硫黄エアロゾルが紫外線放射により分解したことにより、この時代の岩石から報告されている硫黄同位体の異常な傾向を説明することができる。
Pascal Philippot等は、南アフリカに堆積した35億年の年代を持つ火山灰堆積物の硫化物で硫黄同位体の値を測定した。この地域で同時代にできた硫酸塩の同位体組成と比較すると、紫外線放射により変成した火山性硫黄生成源と考えると最もよく一致する。彼らは、彼らが検出したパルス的火山活動は、大陸地殻の成長の主要な事象と関連があると示唆している。
doi:10.1038/ngeo1534
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
生物学:全ヒト細胞アトラスの作成Nature
-
天文学:近くの恒星を周回する若いトランジット惑星が発見されるNature
-
気候:20世紀の海水温を再考するNature
-
健康科学:イカに着想を得た針を使わない薬物送達システムNature
-
化学:光を使って永遠の化学物質を分解する新しい方法Nature
-
生態学:リュウキュウアオイが太陽光を共有するNature Communications