Research Press Release
人間が起こした地震
Nature Geoscience
2012年10月22日
昨年起きたマグニチュード5.1のロルカ地震は9人の死者を出し、ロルカの町で多くの建物に被害を与えた。Pablo Gonzalez等は人工衛星データを用いてロルカ地震により引き起こされた地殻変動を解析し断層すべりをモデル化した。彼らは、断層のすべり分布は、地下水のくみ上げの結果として1960年代から自然の地下水水位が250m下がったことにより引き起こされた地球の地殻内における応力変化と相関があることを見つけた。この相関は、人間が引き起こした応力変化がロルカ地震を引き起こす原因となり、断層破壊の広がり、すなわち地震のマグニチュードに影響を及ぼしたことを意味する。
関連するNews and Viewsの記事でJean-Philippe Avouacは「人間が引き起こした応力摂動には十分注意を払う必要がある。地震をどのようにして起こすかは分かっているが、それを制御下に置くことが出来るようになるにはまだほど遠い」と述べている。
doi:10.1038/ngeo1610
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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