Research Press Release
高いところの二酸化炭素
Nature Geoscience
2012年11月12日
過去8年間の間に、大気最上層における二酸化炭素濃度は増加していると、今週号のNature Geoscience(オンライン版)に発表された論文が報告している。増加は、人工衛星と宇宙ゴミに対する大気上層の引力が最近減少しているという報告を説明することができる。
二酸化炭素は地球の表面の温度を上げるが、高度約50 kmより上層では大気を冷却し、上層大気密度を減少させ、地球を周回している人口物体に対する引力を減少させる。John Emmetらは、人工衛星データを用いて2004年から2012年の間で高度101 kmにおける二酸化炭素濃度の変化を評価した。彼らは、二酸化炭素濃度がこの期間には、おそらく大気の混合と輸送の増加のために顕著に上昇したことを示している。
関連するNews & Viewsの記事でStefan Noelはこの発見が「人類起源の二酸化炭素放出が大気最上層に与える影響を垣間見る機会を与える」と示唆している。
doi:10.1038/ngeo1626
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
動物学:大きな鳥は必ずしも鳥頭というわけではないScientific Reports
-
コンピューターサイエンス:AIツールが創造的なビデオゲーム開発を支援Nature
-
生態学:深海の生態系を調査するNature Communications
-
がん:CAR-T療法を受けた患者に長期寛解Nature Medicine
-
素粒子物理学:最高エネルギーのニュートリノが話題を呼ぶNature
-
動物の行動:カメは磁気地図が食べ物に導くと踊るNature