Research Press Release
【材料】再利用可能な水質浄化方法
Nature Communications
2013年5月1日
再利用可能な材料を用いて、水から油やその他の有機汚染物質を除去する方法について報告する論文が、今週掲載される。グラフェンと構造的に近いナノ構造材料である多孔質窒化ホウ素は、その重量の何倍もの油を吸収でき、空気中で加熱すれば容易に洗浄でき、再利用できると考えられている。
表面積の大きなナノ構造材料の多くは、水から有機汚染物質を吸収できるが、再生と再利用能力が問題となっていた。窒化ホウ素は、化学安定性と熱安定性に加えて、吸収材料の構造的要件の多くを満たしている。今回、Weiwei Leiたちは、窒化ホウ素が、その重量の33倍の油を吸収できることを明らかにした。また、窒化ホウ素材料は、油を燃焼するだけで、急速に再生できると考えられ、もっと効率の高い方法としては、炉内で2時間加熱することで、吸収特性のほぼ完全な再生ができることも明らかになった。Leiたちは、この材料が、局所的な水の浄化と処理に関連する幅広い用途に適している可能性があると考えている。
doi:10.1038/ncomms2818
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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