Research Press Release
精巣がんのリスクに関連する遺伝子多様体
Nature Genetics
2013年5月13日
精巣がんのリスクに関連する遺伝子多様体が12個発見されたことを報告する2編の論文が、今週オンライン版に掲載される。
精巣胚細胞腫瘍は、若い男性に最も多いがんで、25~34歳が発症のピーク年齢となっている。
今回、Katherine Nathansonたちは、精巣胚細胞腫瘍の3つの全ゲノム関連解析のメタ解析を行い、別の6つの試料コレクションで追試を行った。その結果、精巣胚細胞腫瘍の高リスクに関連する4つの染色体領域を新たに同定した。一方、Clare Turnbullたちは、全ゲノム関連解析データのメタ解析を行い、その後の大規模な追試を経て、精巣がんの易罹患性に関連する9つの遺伝子多様体を新たに同定した。そのうちの1つは、Nathansonたちが同定したものと重複していた。今回の2研究で同定されたリスク関連遺伝子多様体のうちのいくつかは、男性の生殖細胞の発生にとって重要な遺伝子の近くに位置している。
doi:10.1038/ng.2634
doi:10.1038/ng.2635
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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