Research Press Release
月の水の起源
Nature Geoscience
2011年1月10日
彗星は月への主要な水の供給源であることを示唆する研究成果が、Nature Geoscience(電子版)に報告される。月の水は地球の水とは地球化学的に際立った違いがあるため、月の形成後に獲得されたに違いないと示唆されている。
J Greenwoodらは、アポロ計画の際に収集された月の岩石試料を分析した。彼らは、その起源が月のマントル、太陽風の陽子あるいは彗星であることを指し示す、特定の地球化学的特徴をもった大量の水を岩石中に見つけた。ヘール・ボップ彗星、百武彗星、ハレー彗星について既にわかっている特徴との類似性から、Greenwoodらは、彗星がこの水の起源として最もありうると結論している。
doi:10.1038/ngeo1050
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
生物学:全ヒト細胞アトラスの作成Nature
-
天文学:近くの恒星を周回する若いトランジット惑星が発見されるNature
-
気候:20世紀の海水温を再考するNature
-
健康科学:イカに着想を得た針を使わない薬物送達システムNature
-
化学:光を使って永遠の化学物質を分解する新しい方法Nature
-
生態学:リュウキュウアオイが太陽光を共有するNature Communications