Research Press Release

極周回風により支配される南洋表層の混合

Nature Geoscience

2010年3月15日

南極を周回する風の強さの変化は南洋の表層混合層の深さに変化をもたらすと、Nature Geoscience(電子版)に発表される研究が結論している。

混合された海洋表層は、大気と海洋のより深い層との間を連結するうえで重要であり、その深さは生物学的生産性だけでなく、大気-海洋交換、海洋における炭素と熱の蓄積に影響を及ぼし得る。

J-B Salleeらは、温度と塩分測定を解析して南極を周回する風のシステムが強化されると、インド洋東部と太平洋中央部で混合層が深くなる傾向があることを示した。それとは対照的に、これらの海洋の西部地域では、表層混合層は浅くなる傾向がある。Salleeらは、このような非対称性は周回する風のパターンの小さな偏差とその海洋と大気の間の熱流量に及ぼす効果で説明できると示唆している。

関連するNews & ViewsでS Gilleは、次のように述べている「Salleeらは気候変動に対する南洋混合層深度の感度を評価するために重要な直接的調査による情報を与えている」。

doi:10.1038/ngeo812

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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