Research Press Release
太陽系に対するより古い年代
Nature Geoscience
2010年8月23日
太陽系はこれまで考えていたよりも最大で200万年年齢が古い可能性があるとの報告が寄せられている。今回決定された年代は、北西アフリカで発見された隕石中に含まれる残留鉱物(鉱物包有物とよばれる)の解析から得られている。
そのような包有物は太陽の誕生後に形成された最古の固体物質の中にあり、この物質の年代決定は太陽系形成年代に対して最も正確な見積もりの1つを提供しうるものである。A BouvierとM Wadhwaは、鉛同位体による年代決定法を用いて、この特別な包有物の年代を決定した。彼らは、包有物が45億6820万年前に形成されたことを発見し、この年代はこれまでの見積もりよりも30万年から190万年古い。
この見積もりにより、この包有物はこれまでに年代決定がなされた最古の太陽系物質となった。
doi:10.1038/ngeo941
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
生物学:全ヒト細胞アトラスの作成Nature
-
天文学:近くの恒星を周回する若いトランジット惑星が発見されるNature
-
気候:20世紀の海水温を再考するNature
-
健康科学:イカに着想を得た針を使わない薬物送達システムNature
-
化学:光を使って永遠の化学物質を分解する新しい方法Nature
-
生態学:リュウキュウアオイが太陽光を共有するNature Communications