Research Press Release

WDR62遺伝子の変異が小頭症を引き起こす

Nature Genetics

2010年10月4日

WDR62遺伝子の変異が、小頭症の一因であることを報告する2編の論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。小頭症は、神経発達障害の一種で、脳が大きくならない。

ヒトの小脳症は、頭囲が異常に小さいことを特徴とし、脳の発生・発達における異常を原因とする。小脳症には、先天性のものと幼児期に発症するものがある。治療法はなく、予後はさまざまで、重度の障害を持つ患者がいる一方、軽度の障害にとどまる症例もある。

C G Woodsらの研究チームとC Walshらの研究チームは、それぞれ独自に研究を行い、WDR62遺伝子の変異によって遺伝性小脳症が起こることを報告している。また、今回の研究は、WDR62遺伝子が脳の発生・発達における神経細胞の増殖にとって重要なことを示唆している。

doi:10.1038/ng.682

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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