Research Press Release
宇宙からの洪水事前警報
Nature Geoscience
2014年7月7日
河床が洪水を起こす素質は、人工衛星測定を用いて数か月も前から評価することができるとの報告が、今週のオンライン版に掲載される。リモートセンシング観測を用いることで、結果として洪水警報に対する先行時間をより長くすることが可能となるかもしれない。
John Reagerたちは、2011年のミズーリ川の破滅的洪水が起こる前に、NASAのGRACE(重力回復と気候実験)人工衛星で測定された盆地全体の貯水量と河川水位計測定を比較した。雪、表層水、土壌水分および地下水などのあらゆる供給源からの河床全体の水分に関する人工衛星による情報を含めることで、彼らは、災害の5~11か月前に洪水の可能性を診断することができた。
これとは対照的に、雪水と土壌水分の野外測定は、最大2か月前に洪水の可能性を評価できる指標となっている。
doi:10.1038/ngeo2203
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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